本日はペルーの王道おもてなし料理をご紹介します。
ペルーは日本のおよそ4倍の国土に、アマゾンから山岳・砂漠まで様々な風土と気候を有している国です。なので「ここは同じ国なのか⁉︎」と思うほど本当に多様性に富んだ国なのですが、そんなペルーで全体的に食べられているおもてなし料理があります。それは “クイ(CUY)” 。
・”クイ” とは?
調理法等細かいことは違えど、 “クイ” はペルー全土で食べられています。
“クイ” とは、天竺鼠(てんじくねずみ)つまりモルモットの原種に当たります。アンデス山脈の高地に生息していた “クイ” は古来よりペルーの人達にとって貴重なタンパク源でした。野生のクイを捕獲後食べることもあるそうですが、現在はほぼ飼育されたものを食しています。一般家庭で飼っていることも多く、都市部ではあまり目にしませんが、地方ではアルファルファという植物が道端で売られているのをよく見かけます、これはクイの餌です。牛もだいたいアルファルファの畑に放されて、この植物を食べています。
日本名は “ムラサキウマゴヤシ”(または “糸もやし”)、日本でも明治時代以降、牧草として使用されていて、近頃はその栄養価の高さから新芽を食用として販売しているそうです!(下写真参考)
出典: https://www.ehealthyrecipe.com
それでは、遂に “クイ” です。普通にモルモット、可愛いです。
・”クイ” の調理法
さて、そろそろ調理の写真を載せていこうと思います。観るのしんどいかもと思う方はここで引き返してください。
私の住んでいるペルー南部で一般的な食べ方が “クイ・フリート” 、つまり “クイ” のフライです。
“クイ” の毛と内臓をとって、、油に投入!ペルー南部は頭を開きますが、これは地域によってまちまちです。北部では頭を割らず、脳みそを楽しむのが最高のごちそうなのだとか。
そして出来上がり、簡単なのですがお店によって味が結構違います。やはり美味しいところは美味しい。写真のお店は直火で調理している珍しいレストラン。ここはとても美味しいです。
出来上がりは “クイ” のお腹が上の状態です。
私の周りの人達は誕生日等お祝い事の時にはだいたい “クイ” を食べます。確かに美味しいのですが、骨が多く、どうしてここまでペルーの人に愛されるのか?と思っていました。ペルーには鳥も牛も豚も羊も居ます。するとこの前、ペルーの友達が私に教えてくれました。牛や鳥は人が食べる用に品種改良され、繁殖も人工的、でも “クイ” は昔から変わらず自然体、とてもナチュラルな食べ物なのだと。確かに家で飼育していると日々何を食べているかもわかり、とても安全。と、なんとなく納得しました。
・”クイ” の楽しみ方
“クイ” を食べるに当たって、探してほしい骨があります。その名も “ソリート(ZORRITO)” 、 “クイ” の上顎の骨の中にあるのですが、、、とっても小さいです。
(日本で言うところの、”鯛の鯛” ですね!)
この小さな骨を見つけ出し、ワインの中に入れって一気にワインを飲みます。その時、舌の先でこの “ソイート” をキャッチできると幸運になるのだそう!見つけるのも大変ですが、更に課題があるとは幸せを掴むのは大変です。
“ソイート” を探すのは中々大変です。初めて探してみるときは、隣のペルー人に聞いてみましょう、きっと教えてくれますよ♫
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