ワナッカム!
南インドチェンナイのHikariです。
インドは「州が変わると国が変わる」とよく言われるくらい多彩な文化がある国ですが、今回はチェンナイで見られる、とあるオシャレを紹介したいと思います。
それはこちらです!
写真の女性の頭に注目してください。
何を付けているか分かりますか?
そう、お花です!しかも生花。
チェンナイの女性たちは子供からおばあちゃんまで、毎日のように髪を生のお花で飾るのです。
花の種類は白いジャスミンが多いですが、似たような白い小さなユリ科の花や赤いバラ、名前が分からないですが黄色いお花を付けている人もいます。
帽子をかぶっていてもこの通り!
このお花を付けている女性が近くにいると、ふわっといい香りがして、ちょっと幸せな気持ちになります。
ということはつまり、自分が付けていると一日中いい香りに包まれるんです。
ステキでしょー♡
このお花、よーく見ると花の部分だけをひもで起用に繋げて長いひも状の髪飾りにしてあります。
一体だれが、どこで、どんな風に作っているか気になりませんか?
今回は花の髪飾りからタミルナドゥを少し知ってください。
町中で見つけられる花売り
どこで、ですが実はタミルナドゥどこでも道端でこの花飾りを付けている人を見かけることができます。
ところがよく見るといくつかの種類があります。
①既に編んである花飾りを長さで売っている店
②花だけ(編んでいない状態)を袋詰めで売る店
あとは結婚式、ヒンドゥー寺院の神様に掛ける用の大きくて豪華な花飾りも時々見かけます。
買い方のコツ
①編んである花は欲しい時におばちゃんに話しかけて購入できます。
その際どのくらいほしいのかを聞かれます。編んである花は切れ目がなくひたすら長く編んであるのでほしい分だけ切ってもらうのです。
このとき使う単位が「ムラン」です。
1ムランは肘から中指の先までの長さです。
髪につける場合は二つ折りにして留めますので、1ムランで一人分と考えていいでしょう。
人によって肘から指先までの長さ違うじゃん!?
というツッコミは置いといて。とにかく、
1ムランちょうだい!(オル ムラン ヴェーノン!)
と言えばおばちゃんが肘を使って測って切ってくれるのです。
だいたい20~30ルピー(30円~45円)。
バラが入ってるとちょっと高いかな。
あとは髪の結び目あたりにピンで留めて使うだけです。
動いたときに髪と一緒に揺れていい香りを届けてくれますよ。
作り方は??
②花だけの袋
これを買ってもどうすればいいの?長いこと私はこの疑問が解けませんでした。
しかしある日、ついに花を編んでいるおばちゃんにバス内で遭遇!
座席じゃない床にどかっと座って内職を始めるおばちゃんww
編んでる様子を斜め上から見ていましたがまぁなんとも早くてキレイなこと!!みるみる花たちがきれいに編まれていきます。
しかもおばちゃんマシンガンおしゃべりしながら。
おそらくこれは売り物にするのだと思います。その後街中でも編んでる人を見つけるようになりました。
しかし難しいんだろうな~と思っていたら、
再び登場!ヘナをイージーイージーと教えてくれた同僚が今度は花の編み方を教えてくれました。
おもむろにさっき食べたスナックの紙を小さく切って長細く折り始めた同僚。どうやら花に見立てるようですw
そしてひもをこうして
こうして
こう!
じゃん!
もう私も言葉で説明できませんwwすいません。
そうこうしているとそれを見ていた別の同僚が外に行ってなんとどっからか花をつんできました←
というわけで普段髪飾りにする花ではない(香りがあまりしない)ですが急きょお一つ作ってもらいました。
やはり早い!
完成!
でかっwwそしてめっちゃピンク
やっぱりサクサク編めるようになるには「慣れ」だそうww
路上のおばちゃんも写真には納まらない速さでどんどん編んでいました。
生のお花を使うということ
こんな風に、自分の家で花を育てている人は、毎朝自分で花を摘み、編んで髪につけるんだそうです。
売っているものもそうですが、使う花はもう開いているものではなくて、まだ開ききっていないものです。
そのほうが長持ちするのですね。
とはいえ生きている花ですので、使えるのはせいぜい一日、暑い時期だと一日ももたず茶色く変色してヘタレてしまいます。
編む手間や毎日買うコストを考えたら可愛い綺麗な髪飾りを買った方がずっと楽なはずなのに、それでも毎朝編む、もしくは道で買って生のお花で髪を飾るタミルナドゥの女性たち。
この土地で暮らす女性たちは、愛や幸福、繁栄、幸運のシンボルとして「花」を生活の中にいろんなところに取り入れているんですって。
とっても素敵じゃないですか?
その儚さも、それをより一層美しく見せてくれるような気がします。
そんなわけで今日も混沌のインドの中で、ふいに花たちが私をふわっといい香りで癒してくれています♡
タミルナドゥにお越しの際は女性たちの頭、そして路上を花売りたちをさがしてみてください。
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