ア フォン ガンジア !(フォン語でこんにちはという意味です)
ベナン在住のErikaです。
少し前にベナン有数の観光地、ウィダという町に行ってきました。
ウィダはコトヌーから西に車で約1時間、海沿いの町です。ここはブードゥー教の聖地でもあり、奴隷貿易に関する歴史博物館や史跡、石碑が数多くあります。
ベナンの奴隷貿易
ベナンではかつて奴隷貿易が行われていました。そしてウィダの海から船に乗せられ、アメリカ大陸(アメリカやブラジル、カリブ海の国など)に連れて行かれたという歴史があります。
まず私が驚いたのは、奴隷貿易=アフリカ大陸にやってきた欧州諸国の人々が無理やり奴隷を連れて行くというイメージだったのですが、アボメー王国(18世紀頃今のベナンで権力を持っていた小王国)の権力者が奴隷を売りながら欧州諸国から武器などを手に入れていたということです。そしてその武器を使ってさらに力を持つようになるようになるという…(常識だったらすみません、、世界史選択じゃなかったので・・・)。
その後アボメー王国は1894年にフランスの植民地になり、1860年8月1日に独立するまでフランスの支配下に置かれることになります。
(詳しくは調べてみてください)
今日は少し真面目に、そんなウィダの見どころを紹介していきます!
①蛇の寺
ブードゥー教の神様、蛇を祀っているお寺があります。希望者は蛇を首に巻きつけて写真を撮ることもできます。
(私が行った2019年8月当時はお寺に入るのにひとり1,000fcfa(約200円)、蛇と写真を撮るのにさらに1グループ2,000fcfaかかりました。)
②ウィダ歴史博物館
奴隷貿易に関する資料が展示された博物館です。(撮影禁止のため外観写真しかありません)
有名(確か教科書に載っていたはず)な船の甲板に所狭しと奴隷が寝かされている図も展示されていました。
博物館の後は、実際に奴隷街道をたどっていきました。
③奴隷街道と帰らずの門
かつて奴隷たちが歩いた海までの道には、いくつかの史跡や石碑が残っています。
道の起点になっているのがチャチャ広場という場所です。ここは奴隷市場があった場所で、かつて奴隷たちはこの場所で欧州の品々と交換されたそうです。
④忘却の木
海に向かって進んでいきます。次に見えてくるのが忘却の木という場所です。現在は石碑のみあります。
木のまわりを男性は9回、女性や子供は7回まわると過去のすべての記憶を忘れることができるといわれていたそうです。
⑤ゾマイ
次がゾマイという場所です。ここも現在は石碑のみとなっていますが、かつては窓のない暗闇の部屋がある建物がありました。奴隷たちはそんな暗闇の部屋の中に長時間閉じ込められたそうです(長いと1週間とか・・・)。そんな過酷な状況でも元気でいられる奴隷=良い奴隷と見なされたからなんだとか。
ここで元気だったものだけが次の場所に進めたそうです。
⑥ズンボチ記念碑
ゾマイのすぐそばにあるのがスンボチ記念碑です。
ゾマイに閉じ込めらている間に亡くなったり病気になった場合、次の場所には進めず、この場で埋められたそうです。
⑦帰郷の木
次に訪れたのが帰郷の木という場所です。
この木の周りを3回まわれば、アメリカ大陸に行く船に乗っても、魂はベナンにたどり着くことができると信じられていたそうです。
⑧帰らずの門
奴隷街道の最後にあるのが帰らずの門です。
この門は1995年に建設されたものです。
門の先には大西洋が見えます。
かつて奴隷になったものはこの砂浜から小舟に乗り、沖合の大型船でアメリカやブラジル、カリブ諸島に連れていかれたのでした。
今回は少し真面目に、ベナンの歴史や文化を語るにはかかせないウィダの紹介でした!
ではまた、エ イ ザンデ!(フォン語でじゃあね!またね!という意味です)
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