みなさんこんにちは!
中央アジアのキルギスからお送りしております、なまこです。
私はキルギスに来て、初挑戦していることがあるんです。
それは、キルギスの伝統楽器「コムズ」です!!
初めて見かける方がほとんどではないでしょうか?
これを見た日本人の友達からは、
「ポムポムプリンみたいだね」
と言われましたが(笑)(伝わっていてほしい)
この楽器の暖かみのある音色が心地良いんですよね…
細長いネックと、全体的にしなやかなフォルムに憧れてはじめちゃいました。
実際の演奏動画はこちら。
かっこいいですよねー!!
私もこんな風に弾けるようになってみたいものです。
さて、今回はこの「コムズ」についての記事です。
まずは、「コムズ」ってなんぞや?と言うところからお話ししていきます。
「コムズ」って何?
日本で生活していて、まず聞くことがない名前の楽器ですよね。
3本の弦が張られた弦楽器となっていて、見た目は何となく日本の三味線に似てるかなぁ…。
↓コムズ
三味線と違うのは、胴に動物の毛皮が張られてないことです。
胴の部分も全て木製です。
因みに、木材は杏の木や胡桃の木、その他よく分からない木でできています(笑)
一番音質が良いとされているものは杏の木で出来たもので、弾いてみると違いは一目瞭然。
バザール等で売ってあるお手頃価格で謎な木材で作られたものは、ベンベンッとおもちゃっぽい音に聴こえるものが多いのですが、杏の場合は音の響きの奥行きが違うんですー!
どちらかというと、ポロロンっという音に聴こえます。かるーく弾いただけでも音量が大きいんです。
胡桃の木でもまた違った音質で、そちらの方が好みの方もいらっしゃるそうです。
この度私が手に入れたものは、工房で注文して作ってもらったオーダーメイドのもので、因みにお値段
でした。ここの工房では、プロ仕様のかなりいいコムズを作ってくれるそうでお値段はお高めです。
その分音質も良く、デザインもかわいいのでお気に入りです。
彫刻で伝統模様を彫って貰えたりします。
もう一点、三味線とは違うところはバチで弾かずに指の爪で弾くところです。
その分、演奏中のしなやかな右手の動きがとてもよく映えるんです。手フェチな方は是非。(読者の皆さんの中に同士が居ることを信じて…w)
個人的にこの楽器で驚いたところは、サウンドホールが想像以上に小さかったことです。
直径わずか5mmほどですが、コムズが軽く他のものと接触するだけでも中でしっかり響いてる音がします。
いざ、弾いてみよう!
さて、コムズの外観が分かったところで早速弾いてみましょう!
…と言いたいところですが、何をどうすれば曲になるのか…
まずは楽譜を見てみましょう!
楽譜の一番左上の、ト音記号🎼の隣に全音符が3つ並んでいますね。
その3つは、ミ、ラ、ミを表しています。「コムズの3本の弦をこの音に調節してくださいねー」という意味で書かれています。
コムズのネックの先にある3つのツマミを捻って、スマホのチューニングアプリに頼りながら音を合わせていきます。
ちなみに、耳の良いキルギス人であればアプリなんか使わずに自分の耳を頼りにチューニングします。強い…
音を合わせ終わったら、更に楽譜を読み込んで練習開始です。
ちなみに、音符の上についてる矢印のようなこの印は
弦を弾く方向を表しています。
上向きであれば親指の爪で上に弾きます。こんな風に
下向きであれば人差し指、中指、薬指の3本の指の爪を使って弾き下ろします。
少し乾いた、ポロポロと暖かみのある音が鳴って落ち着きます。
試しにこの楽譜の最初の音を弾いてみましょう。
最初のこの音は「ラ」です。
左手でここを押さえると「ラ」です。
弦を押さえたまま、この音符には下矢印がついているので3弦とも下に向かって弾き下ろします。
ここまでの段階をやってみるとこんな感じです。
因みに、今回のチューニングであれば
これらを押さえると写真の通りの音になります。
このように地道に楽譜を読みつつ、指を慣らしつつ練習していくと曲を弾けるようになります!
キルギスの子供たちには楽譜を読まずに、音を耳で覚えて弾いてる子達もいるようです。
それはそれで耳が鍛えられそうですが、ハードルが高い…。
まとめ
ここまでやってみて、個人的にはギターを習うよりも難易度は易しめだなと感じました。
基本的には1つの和音に対して押さえる指の箇所は1ヵ所だけで済むので、コードと指の箇所を覚える作業がさほど苦ではないかと◎
弦も柔らかくてそんなに指が痛くならないのもありがたいです。
さて、今回はキルギスの伝統弦楽器「コムズ」の外観と弾き方を紹介しました!
キルギスでは1家族に1人は弾ける人が居るくらい、広く国民に浸透している楽器です。
最後に私のおすすめのコムズ奏者のYouTubeチャンネルを貼っておきます↓
皆さんがどこかで、このコムズの音を生で聴ける機会に出会えますように…。
それではまた、次の記事でお会いしましょう!クルシュクンチュー!!
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