こんにちは!インドのシリコンバレー、テックパークに行ってテンションが上がっているHirotoです。
今回はご紹介したいクールな日本人はインドのテック事情ならこの人と言っても過言ではないKayoreenaさんです!
今回のD-COOLなゲストは、Kayo Osumiさん (愛称:Kayoreena)。
2019年現在、Kayoreenaさんは日本で爆速で成長をしているメガベンチャー、Mercariで人事をされています。インドのMITことIIT出身のエンジニアをはじめとした多国籍新卒エンジニアのオンボーディングや研修を実施されているKayoreenaさん。
また、インドで働いているときからブロガーとしても活躍をしていました。インド情報ならKayoreenaさんと言われるほどインドのあらゆる情報を発信してきた経歴をお持ちです。
一見、このような経歴だけ見ると順風満帆なキャリアを最初から築いていたように感じるかもしれません。
しかし、ここまで来るにはトライアンドエラーを繰り返しながら努力されてきた軌跡がありました。
協力隊の同期や先輩でも同じ悩みを抱えてる人が多い印象です!
また社会人2年目には色々な業界の方々に会う機会があって、長期的な活動を続けていく上で、ビジネス視点を持ち、成長産業に身を置くことの重要性を実感し、技術の習得だけでなく、それをどうやってビジネスに生かしていくかという視点を持つようになりました。
このような仮説をたて、「企業にバリューを出せる人材を目指そう」と志を抱くようになりました。
大学での4年間、社会人での2年間と計6年間医療業界に従事していましたが、リスクをとって今までとは全く別の業界に飛び込むことを決意しました。
ベンチャー企業の中でガムシャラに働く中で、役職も上がり、給料も上がってはいたものの、自分の中で抱いていた「海外での貢献」には遠いと感じるようになったそうです。
その当時、彼女は26歳。学生時代に思い描いていたキャリアを辿っていると、協力隊として海外で働いている年齢です。
ベンチャーでバリバリ働くのも素敵だとは思いつつも、彼女の想い、彼女の志が彼女を海外で働くことを決意させました。
Kayoreenaさんが海外に働くことを決めた際に、彼女はどこの国で働くかを二つの軸で選びました。
1.ビジネスチャンスがあること
2.自分が行う事業が「社会問題の解決」に繋がること
途上国に行き、自分ができることをやって稼ぐことに貢献が出来たら、1つ自分が目指した形になる。
インドのクールな働き方
インドと日本両方で働かれた経験を持つ
Kayoreenaさんがインドの働き方で、
クールだと思うポイントは何ですか??
フレキシブルになんでもありな感じで働けるところじゃない?
その特徴は日本の働き方と比べてみて、どんな良さがありますか?
やりながら考えるっていうことができるところ。
迷惑をかけながら働いてるのが日常茶飯事だからね。
日本だと迷惑をかけるのはよくない風潮にありますね。
そうだね!特に失敗に関して言えるね!
失敗に関してというと!?
日本人は失敗するのが怖いんだよね。
頭のなかだけで結論を出す傾向にありますね。
なるほど、やってもいないのに出来ないと決めて行動に移さない人が多いですね。
経験してみて考えるのと、頭の中で考えるだけなのは全然違うんだよね。
なるほどJust do itですね!
インドの方がトライアンドエラーを繰り返して働いてる傾向があるから、ここがインドのクールな働き方だと思うよ!
インドの働き方のクールな点はフレキシブルかつトライアンドエラーを繰返しながら働けるところですね!
インド人のクールな特徴
インド人のクールなポイントを教えてください。
インド人のアピール能力は本当に凄い。
例えばどういうところですか?
こないだインドのカンファレンスに行ったんだけど、質問時間なんてもうマイクの奪いだね!
なるほど笑 日本人は質問時間なんかシーンとしてる傾向がありますもんね。
あとディスカッションもかなり盛り上がるね。
日本人の場合、ディスカッションを喧嘩だと勘違いしている人も多い傾向がある気がするのですが、インド人はどうですか?
確かにあると思います。日本人は「和を乱さないこと」が善とされる国民性があるので、感情を分けてディスカッションするのが慣れていないんだと思います。 インドの人は例えディスカッションで喧嘩しても、その後はケロッとしてますね。
どういった要因からこの差は来るものだと思いますか?
インドにはいろいろな宗教や民族がたくさん存在しているので、他人と自分が違っていることが大前提にあります。そのため、意見を言い合うことが当たり前の環境です。
なるほどインド人はいい議論ができるクールな方々ですね
インドで最先端だと思われるものは?
インドでテクノロジー以外に最先端だと思うものはありますか?
いや、ないね笑
。。。
インドってめちゃめちゃコンサバだと思っています。結婚感、職業なんかも保守的なものがマジョリティですね。むしろなんかある?
テクノロジー以外でインドの最先端なものを自分も探していまして汗
なにかあったとしても、必ず「テクノロジーとの融合」があると思います。
なるほど!なるほど!
例えばインドの遠隔医療などのヘルステック分野も、テクノロジーが生み出したサービスですね。日本と比べて規制が少ない分、ユーザーへの普及が早い事例ですね。
将来的に、インドの中に普及していったテクノロジーは何処の地域で浸透する可能性があると思いますか?
アフリカじゃない?
アフリカですか!!??
テクノロジーというのは、インターネットが普及し、人々が使われるようになり、サービスがオフラインと融合し、人々の行動を変えるという変化をたどってきていますね。そこでインドも同様な変化をたどってきていますが、田舎の方ではまだ利用が始まったばかりで「行動」まで移し込めていないと思うんです。
なるほど!インドでテクノロジーが浸透してるのとても実感してます。
そのため、インドは今後その変化も含め、テクノロジーの分野は伸びていくと思います。中国とよく比較されることが多いですが、この点でいうと中国はかなり進んでいますね。Eコーマスや、インフルエンサーマーケティングも中国のほうが盛んです。
WeiboやTikTokなどのSNSの勢いが凄いですもんね
特にインドの田舎でテクノロジーが広まって何か成功した事例があればアフリカなんかでも応用ができると思うんだよね。インドのローカルエリアなんかではテクノロジーを介した成功がまだまだないわけですよ。
つまりインドの田舎でテクノロジーの浸透によって大成功した事例があれば、アフリカの農村部でもその事例を持ち込める可能性があるんですね。テクノロジーが浸透してきたインドだからこそ検証できそうな事ですね!
インドを日本人にオススメしたいポイント
他にインドのオススメするポイントってありますか?
インドはここ十数年で一番注目するべきマーケットだと思っています。大きくなるマーケットの動きを見ておくことは非常に重要ですよね。一方で、身分制度の問題や宗教との対立なども存在しており、一筋縄では行かない国です。良くも悪くもなんでもありな国。だからこそ、海外で挑戦したい人にはおすすめしたい場所です。
アジア開発銀行の予想でも『2050年の世界総生産(GDP)の内訳がアメリカで12%なのに対してインドは16%も占める』と言われていますもんね。インドが十数年の中で伸びるマーケットなのは容易に想像できます。(インドの協力隊メンバーにも共有しなくては。。)
それと、インド人は本当に世界中にネットワークを持っているからインド人コミュニティにうまく入り込めれば、将来安泰ですよ!(笑)
フィジーで働いている同期は、近所にインド人が多いため、フィジーでヒンディー語を勉強してました。本当にインド人は何処でもいるんですね!
例えば今日も、テックパークで働いているインドのメンバーを紹介してもらおうと思えば、同じ会社のエンジニアに聞けばすぐ紹介してもらえるからね!
すっすげぇ。。。
ダイバーシティーの中で働く際のアドバイス
これまでkayoreenaさんはインドで3年働いて、そのあと多国籍エンジニアと働かれてきた経験をお持ちだと思うんですが、ダイバーシティの中で上手くやっていくコツとかってありますか?
コツというかマインドセットなんだけど個人とちゃんと向き合うことだね。
相手の国籍とか何処出身とかを中心に見ないで、その人自身と向き合う事が必要!
一般的なイメージでその人と見ないと言う事ですね。
ダイバーシティの中で働く上で、バイアスをかけないことが大事なことかな。
実は現代社会でバイアスをかけないというのはとても難しいことだと思っています。現在ICT技術の発展で情報が嫌でも入ってくる環境になっていて、意図せず得てしまった情報によってバイアスが多少生じてしまうと思うのですが、そういった無意識に生じたバイアスを払拭するためにしてることとかありますか?
第一次情報を取りに行く。これに尽きます。 「インドの人はこう」「IITの出身の人が優秀」みたいな一般的な考えを踏まえた上で、自分が実際に接してみて感じたことと比較し、主観を信じること。インド人で当てはまらない人はいるので、自分が得た第一次情報こそ信じる価値があります。その時に大事なのが、客観的情報との比較。これをしないと自分の感覚が正しいのかわからないですからね。
なるほど!なるほど!
実は自分の主観を信じることってとても難しいんですよ。だから人は、誰かの情報や意見に頼りたくなるのです。自分の主観を信じられるくらいに他から情報を収集し、数値的なデータにもアクセスし続けなければいけなないですね。
自分の感覚が絶対あっていると確信できるくらいに他の人よりも情報に触れている必要があるんですね!それと同時に第一次情報を自分の足で取りに行く事がバイアスを切り離す上で大事なんですね。
今日の例で言えば、インド人がテックパークめっちゃいい場所だよ!とか言ってても、実際に足を運んでみたら「4G全然繋がらない問題」があったよね、テックパークなのに!(笑)テックパークいいよっていう情報も踏まえた上で、自分が足を運んで得た情報と、どっちが信じられるかは明白だよね。
自分でテックパークを歩いて第一次情報を得たばかりなので、とてもしっくりきます。第一次情報を常に取りに行くことこれから意識して活動していきたいと思います。(テックパークは本当に電波悪かった、インドの田舎でさえ4G届くのに…)
ゲストから学ぶD-COOLポイント
今回お会いさせていただいたkayoreenaさんのD-COOLポイントは主に3点!
・第一情報を自ら取りにいく
・常に自分をアップデート
本日最終日なのですが蕁麻疹らしき症状が出てるのでこれから病院に。
インドで病院に🏥
カラーにすると悲惨なのでモノクロにしてます。お察しください😂笑
生きてるね、私。#インドメモ pic.twitter.com/7nqq12Rcyl
— Kayoreena✈︎ (@kayoreena1021) November 9, 2019
こんな代償を負ってまで第一次情報を得るために行動していくのがプロなんですね。
特に情報インフラが先進国ほど充実していない開発途上国では第一次情報を自ら取りにいく姿勢は重要です。
開発途上国で情報を集めようとする際に、一番最新のものでも2、3年前データしかインターネット上で見つからなくて、現在の状況と2、3前のデータで示されている状況がまったく違うということもよくあります。
そのため開発途上国では、第一次情報を自ら取りに行くということ自体に価値があります。
そしてkayoreenaさんの場合、インドで取得した第一次情報をすぐに日本の方々に発信しており、この活動は日本の方々の情報のアップデートにもつながっています。
情報を発信することでインド、日本に対して貢献をされているkayoreenaさんとてもD-COOLです。
おわりに
現在インドと日本を行き来しながら、インドビジネスに関する情報を配信しているkayoreenaさん。
両国で活躍されているkayoreenaさんですが、そこまでの道には様々な紆余曲折がありました。そんな彼女だからこそ語れるインドの様々なクールなところを教えていただきました。
第一情報を自ら取りに行き、常に自分をアップデートさせ、リスクを取って自分の成長できる環境に飛び込んで常にプレイヤーとして働かれているインドの先輩。
kayoreenaさんが今回のD-COOLなゲストでした。
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