ワナッカム!南インド・チェンナイのHikariです。
10月も後半、日本もかなり涼しくなってきた頃かと思いますがチェンナイは連日30度越えでございます。あープールでも入りたいな~☀
さて今回は南インドで暮らしているとしばしば目にする‛コーラム’をご紹介します。
コーラム(Kolam)とはチェンナイを中心とするタミル・ナドゥ州の呼び方で、インド北部ではランゴーリ(Rangoli)と呼ばれたり、ほかにも地域によっていろいろ呼び名はあるようですが、その実態は床や地面に施された幾何学模様のアートです!
どうですか?
なんとも色鮮やかで見事ですよね。これ全部人の手で描かれているんです!
上のものは特別なイベントごとがあるときに描かれたものですが、実はこのコーラン、南インドの各家庭では日常的に家のドアの前にも描かれているのです。
古くは米粉のみで描かれたそうですが現在はチョークや色粉、手の込んだものだと花もあしらわれます。
描くのは女の人の仕事で、毎朝地面を清めてからフリーハンドで描きます。かつては一種の花嫁修業でもあったとか。
このコーラム、一体何の意味があるのか、なぜ描くのか気になりますよね。
実はいろいろな素敵な意味があります。
ヒンドゥー教の神ラクシュミーを家に迎え入れるための幸運の印、
祭りや祝い事の際の飾りつけ、
またその際には家族総出で準備をするので人々の絆を深めるもの、
かつて米粉のみで描かれたのは、アリや鳥など小さな生き物が食べられるようにしてヒンドゥー教の教えである寛容さ、思いやりをあらわしているもの、
などなど起源や意味を知るととてもあたたかい心のこもったものだと分かります。
こんなにきれいに描かれていると、ついつい踏むのをためらって避けて歩いてしまいそうになりますが、玄関の前に描かれているものに関してはむしろ踏んだ方がいいのだそうです。踏まれて消えていくということはお客様、イコール神様が来てくれたということでその家の人にとってはうれしいことなのだそうです。
毎日描いては消えていく、そんな儚いところもコーラムの魅力かもしれませんね。
これからインドはディワリという大きなお祭りのシーズンになります。大きな祭りとなれば各家庭がコーラムに気合を入れることでしょう。
どんな素敵なコーラムに出会えるか楽しみです。
南インドでアーティスティックで思いやりにあふれた伝統に触れてみませんか。
世界には似たような地面に描くアートの習慣があります。気になる方はこちらもチェック↓
コメント